稲築東中学校の「名探偵」は誰だ!?
当館では、教育普及活動の一環として、市内学校との連携授業(アウトリーチ)を行っています。
今回、一緒に授業をしたのは、卒業をひかえた稲築東中学校3年生の2クラス。
今回は、稲築東中学校の先生の「中学校の卒業前に嘉麻市の画家である織田廣喜について知ってほしい」とのご要望から、楽しく織田廣喜や作品について知れるプログラム「アートカード」を使ってゲームを行いました。
織田廣喜の作品が描かれたハガキ大サイズの「アートカード」。アートカードを使ったゲームを通じて、楽しく作品を味わうことができます。
今回は織田廣喜の代表作品≪少女≫、≪讃歌≫をはじめとした13枚を使用しました。
まずは、当館学芸員による織田廣喜についての紹介から。皆さん真剣に学芸員の話に耳を傾けます。
中学生にもなじみの深い漫画家、鳥山明さんも受章した「フランス芸術文化勲章・シュバリエ」を織田廣喜も受章していることを話すと、すごく驚いていました。
織田廣喜の紹介が終わると、皆さんお待ちかねの「名探偵ゲーム」の時間です。アートカードを使った「名探偵ゲーム」は、机に並べたアートカードの中から、親が選んだカードを質問しながら推理し、当てるというゲームです。
質問は「はい」か「いいえ」で答えられるもの、という縛りのなかで、いかに情報を絞りきれる質問をするかがポイントとなっていきます。
親が選んだカードを当てる事ができた人は1ポイント獲得。最後に一番ポイントが多かった人が「名探偵」となります。さて、だれが「名探偵」になれるでしょうか?
初めて織田廣喜の作品を見る人もいたようで、並べたアートカードを興味深そうに見る姿も。
質問では、「帽子を被っていますか?」「人は3人以上描かれていますか?」「画面の色は黄色っぽいですか」といった作品に描かれている質問から、「画面は縦向きですか」といった斬新な質問も飛び出していました。
≪碓井町役場風景≫という、現在の碓井庁舎が描かれた作品に「スカイツリーが描かれている」と新しい見方をしている場面も見られました。
自由な発想で絵を見て、ゲームまで楽しめるのも、アートカードの魅力です。
ゲーム時間は15分と短い時間でしたが、そんな中3~4ポイント以上稼いだ「名探偵」もいました。
「名探偵」も「探偵」も楽しい推理タイムを過ごすことができました。
最後はアートカードの中から、学芸員による≪讃歌≫の解説を行いました。
≪讃歌≫に使用されている絵具の色やモチーフから時代背景が読み取れること、大きさ、値段など、様々な面から紹介したところ、自分が住んでいる嘉麻市に≪讃歌≫のような大作があることに皆さん驚いていました。
織田廣喜美術館は、毎週土曜日に「高校生以下無料DAY」を実施しています。
稲築東中学校3年生の皆さん、今日のことをふと思い出した時にでも≪讃歌≫を見に、遊びに来てくださいね。
織田廣喜美術館スタッフ一同、心よりお持ちしています。
稲築東中学校3年生の皆さんの感想
- 「今まで美術館の名前の意味を知ろうとしたことはなかったですが、今日の授業を通してすごい人ということを知ることが出来ました。」
- 「知らなかったことを知れてよかったです。楽しかったです。」
- 「ゲームをして、絵を見ることができてよかったです。」
稲築東中学校の皆さん、ありがとうございました!